里山の森は宝の山─バイオマスタウン真庭で学んだこと

バイオマス集積基地。木材市場に並ばないものを利用するために集めています。
バイオマス集積基地。木材市場に並ばないものを利用するために集めています。

里山の木材から、大量の再生可能エネルギーを生み出している自治体を訪ねてきました。「バイオマスタウン真庭」と呼ばれる岡山県真庭市です。山林が8 割を占める里山地帯でした。

 

真庭市バイオマス政策課のご担当に、「バイオマスタウン真庭」を代表する主要施設を案内していただきました。筆頭が市庁舎です。エネルギー棟に備えたチップボイラーとペレットボイラーで冷暖房をまかなっているとのこと。また、屋根には太陽光パネルも設置されていました。

 

真庭ならではと言える施設が、バイオマス集積基地です。広葉樹や、商品にならない間伐材、製材後の端材、樹皮などが集められていました。これらがバイオマスエネルギーなどに活用されるのだそうです。

 

製材後の木屑を使うバイオマス発電設備で、工場内の使用電力をまかなっている製材会社にも案内していただきました。この会社では木屑から木質ペレットも製造していました。ペレットは学校や公共施設の暖房に使われているほか、日本各地にも出荷しているとのことでした。

 

このような真庭での取り組みを一目見たいと、視察する人が急増したため、真庭市観光連盟は、真庭市や関連企業と連携して、2006 年から「バイオマスツアー真庭」をスタートさせています。人気は上々で、新たな観光資源になっているようです。木材の徹底利用を地域・観光振興にまで展開した真庭市の取り組みを通じて、「里山の森は宝の山」であることを再認識した一日でした。

 

20124月 中越パルプ工業社内報kami-cocoro 里山マイスターの「里山通信」vol.9を転載)