マンガで学ぶ鳥獣害対策

丹沢山麓では、シカやイノシシにくっついてきたヤマビルによる吸血被害が深刻化しています。里山に近い住宅地に現れることもあります。
丹沢山麓では、シカやイノシシにくっついてきたヤマビルによる吸血被害が深刻化しています。里山に近い住宅地に現れることもあります。

いま、里山で問題になっていることの一つが鳥獣害です。サル、イノシシ、シカなどが里山や周辺の町に出没し、農作物を食い荒らしたり、人にケガを負わせたりしています。また、車との衝突事故や、ヤマビルの被害が深刻化している地域もあります。

 

鳥獣害が起こる原因はさまざまです。天敵の減少による頭数の増加、山の林相変化(天然林人工林)によるエサ場の減少、収穫後の残滓放置や未収穫の柿などによる里のエサ場化などが挙げられます。また、里山の荒廃も鳥獣害に拍車をかけています。かつての里山は人がよく利用していたので、臆病な山の動物たちは近づこうとしませんでした。ところが、荒れ果てた現在の里山は、動物たちの隠れ家や住みかになっているのです。

 

深刻化する鳥獣害に対して、環境省は狩猟を強化することにしました。本来、狩猟免許所持者しか狩猟を行えないのですが、罠の点検やエサの設置などが手伝える「捕獲隊補助員」を設け、効率的な狩猟を進めようとするものです。先日、このことをテーマにした環境省のマンガ冊子の制作を、環境マンガ家のつやまあきひこ氏とともにお手伝いしました。下記から無料でダウンロードできますので、ぜひご一読ください。

 

環境マンガ「現代日本のイノシシ・シカ大問題

 

20121月 中越パルプ工業社内報kami-cocoro 里山マイスターの「里山通信」vol.8を転載)